今や、太る原因は糖質と脂質の過剰摂取だということがわかり、糖質や脂質の吸収を穏やかにすることが、血糖値の急上昇を抑え、余計な脂肪を溜めずにすむ秘訣。
そのためには、野菜から食べて、食物繊維を摂取してから肉類や魚類、そして最後に糖質をとるのが太らない食べ方。

こんな風に考えていませんか?

 

医学や栄養学は日進月歩で、新たな事実が発表されています。
今、医学の最先端では、痩せるためには野菜から食べるのではなく、肉や魚類から食べた方がよいとする説が注目されています。

さらに、脳の唯一の栄養となる糖質の摂取は、人体にとって必須なことだとする「糖質伝説」も、間違いであるということが定説となりつつあるのです。

炭水化物とは、糖質と食物繊維の総称。
今、この炭水化物の認識が大きく変わってきています。
出典:https://re-sta.jp/thin-meal-8772

 

太る原因は糖質!

太る原因は、肉や油ではなくて、ご飯やパン、麺類などに代表される糖質。
食事制限の中でも糖質制限が普及したのは、科学的な根拠があったからです。

三大栄養素の「糖質」と「タンパク質」は体内で1gあたり4kcal、「脂質」は1gあたり9kcalのエネルギーを生みます。
糖質には、血液中の糖分(血糖)を調節する働きと、筋肉に貯蔵されて瞬発力が必要な無酸素運動のエネルギーになるという働きがあります。

脂肪が全身に貯蔵されている量は約14万kcalであるのに対し、糖質は肝臓に約500kcal、全身の筋肉に約2000kcalしか貯蔵できません。
ですから、筋トレや短距離走といった無酸素運動は短時間しか続けられないのです。

一方で脂質は糖質ほど燃えやすくはないのですが、いったん燃え出せば高い熱量と豊富な貯蔵量を誇る安定エネルギーとなります。

体内に摂り込まれてブドウ糖に変わり、肝臓や筋肉に貯蔵されず余った糖質は、インスリンによって中性脂肪に変換され、皮下脂肪や内臓脂肪などの体脂肪として貯蔵されます。
血糖を下げるインスリンが、余った糖質を脂肪に変えることを忘れてはいけません。
糖質を控えてインスリンの分泌を抑えれば、太りにくくなるということなのです。

とくに日本人の食生活は糖質過剰になりやすく、余った糖質が大量の中性脂肪を生み出します。
脂質も過剰に摂取すれば同じように中性脂肪を増やすことになりますが、糖質の過剰摂取から考えると、その量は大したものではありません。
脂質の問題は、量よりも、摂取する油の質にあるのです。

 

良質の脂質は太らない

脂質は糖質の倍以上のカロリーがあるので、太るというイメージがありますよね。
しかし、「カロリーが高い=太る食品」という考え方は、すでに過去のもの。
カロリー制限で痩せることに失敗した人は多いはずです。

脂質は高カロリーであっても、健康な身体や、痩せる食事に欠かせないものだということがわかっています。
脂質は、メインのエネルギーとなって大量消費される以外に、細胞膜やホルモンの材料になる、脂溶性ビタミンを働かせるという重要な働きがあります。
さらに、悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪を減らす脂質もあるのです!

痩せられる脂質があることを知っていましたか?

 

脂質の大部分を構成する脂肪酸は、常温で固体であることが多い肉の脂身、バター、ラードなどに多く含まれる「飽和脂肪酸」と、常温で液体の「不飽和脂肪酸」、化学的に合成された「トランス脂肪酸」に分類されます。

飽和脂肪酸はLDLや中性脂肪を増やすので、摂りすぎないことが大事。
マーガリンや焼き菓子に使われるトランス脂肪酸は、LDLを増やして善玉コレステロール(HDL)を減らし、心臓病のリスクを高めるばかりでなく、認知機能を低下させるという報告もあり、海外では使用禁止にしているところもあります。

不飽和脂肪酸は、α-リノレン酸、DHA、EPAなどの「オメガ-3系」、リノール酸に代表される「オメガ-6系」、オレイン酸に代表される「オメガ-9系」に分類され、青魚や亜麻仁油、クルミなどに多く含まれるオメガ-3系の油には、LDLを減らしてHDLを増やし、中性脂肪を落とす働きがあります。

オリーブオイルや菜種油などに多く含まれるオレイン酸も、悪玉コレステロールを減らすので、この2種類の不飽和脂肪酸は、痩せる食事には欠かせない脂質。
コーン油や大豆油などに多いリノール酸は、摂りすぎるとHDLを減らしてしまうので注意が必要です。

 

野菜から食べるのは間違いだった!

糖質オフダイエットをしたことがある人は、食事は野菜から食べて、肉や魚のおかずを食べ、ご飯は最後に少しだけ、という食事法を知っていますよね。

これは、野菜の食物繊維を先に摂取することで糖質の吸収を穏やかにし、血糖が急増することを抑えてインスリンの分泌を抑制することが目的でした。

たしかにこの食事法は、糖質の吸収を穏やかにすることと、先に野菜を食べることで食べすぎを防ぐという効果があります。
しかし、野菜を食べた後に肉類や魚類を食べると、タンパク質の吸収も抑制してしまうという決定的な問題があったのです。

痩せる食事の基本は、糖質を控えて、十分なタンパク質と良質な脂質を摂ること。
そして、三大栄養素の代謝を助ける、ビタミンやミネラルをバランスよく摂ることも欠かせません。

ビタミンといえば野菜、ミネラルといえば海藻というイメージでは、あまりにも栄養素のことを知らなさすぎます。
ビタミンもミネラルも、もっとも効率よく摂取できるのは肉類なのです。

 

肉類から食べる4つのメリット

肉類から食べる食事法には、タンパク質を効率よく摂取できること以外にも、痩せる食事に欠かせない要素が4つあります。

 

ひとつ目は、食後血糖値の急上昇を抑えること。
痩せる食事でもっともやってはいけないのが、空腹で糖質を摂取することです。
糖質を摂取する前にタンパク質や脂質を摂取することで、胃の活動が穏やかになり、血糖値の急上昇を抑えてインスリンの分泌をコントロールする消化管ホルモンの分泌が高まることが実証されています。

 

2つ目は、肉類を先に食べることによって、主食の量をコントロールできるということ。
食事の総カロリーも落とすことが容易です。

 

3つ目は、十分な動物性タンパク質を摂取することで、ホルモンや酵素の材料となる必須アミノ酸が体内で増え、エネルギー燃焼をはじめとする代謝を活性化させます。

 

4つ目は、肉類をよく噛んで食べることで、強力なダイエット効果が得られること。
噛む回数が増えると、唾液に含まれる消化酵素が増えて、脂質やタンパク質の分解を活性化させます。

 

痩せる食生活は1日5食

「健康的な生活には、1日3食の規則正しい食事」という考え方も、過去のものとなりました。
健康のため、とくに太らない食生活を考えるのだったら、1日5食が新常識となっています。
食べる量を増やすのではなく、1日の合計の食事量は変えずに、食事時間を朝、10時、昼、3時、夜というように変えて、回数を増やすのです。

ポイントは、空腹の状態で糖質を摂取しないことと、食事量を増やさないこと。
食事の間隔を短くすることで、血糖値の急上昇を防ぐのです。

朝食を抜くと脳に栄養が回らないからよくないといわれてきましたよね。
実は、朝食抜きの悪影響はほかにあったのです。

空腹の時間が長くなると、脳は飢餓状態から身体を守ろうとして、脂肪をため込みやすい状態になります。
この状態で糖質を摂取すれば血糖値はドーンと急上昇、身体には血糖を一定に保とうとする機能がありますから、その血糖を下げようとして膵臓からインスリンが大量に分泌されます。

インスリンには糖質を効率よく中性脂肪に変換する働きがあるので、太るわけです。
また、インスリンが大量分泌されて血糖値が下がりすぎると、今度はコルチゾールというホルモンが分泌されて血糖を上げようとします。

この血糖値の急上昇と旧下降は「血糖値スパイク」と呼ばれ、血糖の調節ができなくなる糖尿病の原因になるのです。

 

疲労回復には甘いものよりタンパク質

疲れたときには甘いものが食べたくなるという人もいますよね。
これは、糖質が脳や筋肉のエネルギーになっていることから考えられた、「間違った常識」に影響されていることが原因です。

糖質をエネルギーとして使う無酸素運動は、筋肉で乳酸を発生させます。
乳酸は長い間、疲労物質と考えられ、この老廃物が溜まることに、疲労の原因があるとされてきました。

しかし今や、乳酸は、肝臓でアミノ酸と合成されてブドウ糖になるエネルギー源であり、疲労の原因は、脳で過剰になった活性酸素が神経細胞を酸化させることにあるというのが新常識。

ですから、疲労回復に必要なのは糖質ではなくて、活性酸素を除去する抗酸化成分と、細胞やホルモンなどを生成するタンパク質、脂質なのです。
中でも、抗酸化成分は疲労回復に必須とされる物質です。

痩せる食事を目指すためにも、疲れたなと思ったら、コンビニでスイーツを買うのではなく、鶏むね肉のサラダチキンがおすすめ。
鶏むね肉は、タンパク質が豊富で、イミダペプチドという効力な抗酸化成分を多く含んでいるスーパーフードです。
 

3 Replies to “野菜から食べる食事方法はもう古い!?最新の太らない食べ方とは?”

  1. コンビニでおやつにサラダチキンなんて選ばんわー!高くつくし。

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